当たり前のものをなくして会社を運営する思考
こんにちは業務改善コンサルタントの杉山善昭です。
いよいよ起業となれば、その準備で一気に忙しさが倍増します。
オフィスを借り、机やイス、キャビネットに。。。
思考するまでもなく、オフィスに必要なものは頭に次々に浮かんでくると思います。
この時点で当初の予定を変更するのは大変だと思いますが、「起業する時の当たり前」については思考するに値します。
というのも。。。
当たり前を当たり前として受け入れるのではなく、当たり前を当たり前ではない視点でモノを見るのです。
例えば電話対応を基本的にしない。としてみてはいかがでしょうか?
もちろん、すべての電話対応をしないというのは、無理かもしれません。
電話は、双方の時間を合わせないと成立しないコミュニケーションで、致命的欠陥があります。
1876年にベルという人が電話の特許を取得しました。
日本では1890年に東京横浜間で電話が開通。
1899年に東京大阪間で開通という歴史です。
当時は、手紙が通信のメイン手段。
電話でリアルタイムに意思疎通ができたのは、非常に画期的です。
郵便なら意思表示してから相手の返信まで、3日も4日も待たなければ分かりませんからね。
経済の動くスピードが現代に比べて恐ろしく遅かったということです。
さて電話が使えるようになって、今までは3,4日かかっていた意思疎通が瞬時にできるようになりました。
もう画期的進歩です。
それから120年。。。
一部の人が気が付き始めたことです。
「人の行動に電話が付いてこれなくなってしまった」ということを。
昔は、人の行動に通信スピードが付いてこれないことが問題でした。
その為、電話が人の行動の役にたったのです。
一方、現代は逆です。
人の行動スピードが速すぎて、電話が人の行動の脚を引っ張るようになってしまったのです。
電話があることで、人の行動は制約されます。
・会社にかかってきた電話に出てしまったがゆえに、長話になり出かける予定が遅れてしまった。
・急ぎの電話がかかってきたので、乗っていた電車を降りなければいけなくなった。
・メールなら1分で読める内容なのに、電話だったので余談が入ってしまった。
こんなことはよくある話です。
また電話はその機能に欠陥があります。
電話は音声を正確に再現することができます。
しかし、再現された音を処理するのはやはり人間なのです。
意味の取違い、勘違いなどは日常茶飯事です。
「あぁ。聞き忘れた!」ともう一度電話をして確認することもあります。
もはや無駄以外の何物でもありません。
筆者が経営する会社では、依頼者と金融機関以外の業務は電話禁止です。
電話がかかってくると、メールでアクセスするようにアナウンスします。
理由は時間の無駄だからです。
文章コミュニケーションなら意味の取違、記録し間違いをする確率は皆無です。
電話の取次ぎの時間も不要です。
時間はこちら側がコントロールするもの。
相手がこちらの時間を奪う「電話」という120年前に普及したツール。
まだ使い続けますか?