同業者はもっとも役に立つ教材。使わない手はない

以前「恋は盲目」という内容の話を書きました。

自分の商品に自信を持ちすぎている起業家って結構多いんです。

実際私が、経営が上手くいかない飲食店の相談に乗る際、「ウチのウリは●●」ですと言われることが多いです。

先日実際にあった話です。
料理屋さんでウチのウリはなんと言っても刺身。とおっしゃる。
近くの市場からその日取れた新鮮なものを入れているからね。と。

身も蓋もない話で本当に恐縮ですが、同じことを言っているお店は五万とあります。
築地のお店なんて毎日、目の前から新鮮なお魚が入っていますからね。

美味さのレベルで言えば、同じくらい美味しいお店、もっと美味しいお店はいくらでもあります。

但し、飲食店の良い所は良くも悪くも、ローカルという点。

私自身は、美味しいお食事をするのに電車で1時間以上かかる所でも行きますが、普通の人はそんなことをしません。
従って、半径10キロ圏内に同じコンセプトのお店が無ければ何とかなるというものです。
やりやすいんですね。
だから井の中の蛙にもなりやすいのですが。。。

実際、新宿から1時間程かかる、とある地方都市にある熟成肉のお店。
全く美味しくないのに、近くに同じコンセプトのお店がないおかげで、そこそこ流行っています。

都内にある同様のお店に比べて圧倒的に美味しくないのにです。

話を戻しますが新鮮なお刺身を出すお店はいくらでもあります。
しかし、誤解している人も多いですが、新鮮でない方がおいしいお魚もあるのです。

というよりも、取れたての方がおいしい。という魚を探す方が難しいかもしれません。
魚と言えども肉なので、熟成させた方がうまみが出るからです。

但し、熟成が進めば進むほど歯ごたえが無くなってしまうので、歯ごたえが無くならい程度の熟成の所で食すのが◎。

「地元の市場でとれとれの魚を出す店」よりも、「地元の市場で取れた魚を熟成させた刺身を出すこだわりの店」の方が引きが強いです。

但し、ただ入ってきた魚を切って出すだけよりも手間はかかりますので、コストはかさみます。
そこで、新鮮な魚と熟成魚の食べ比べができるお店としてはどうでしょう。

値段の変化はもちろんつけてOKですし、顧客も納得しやすいです。
あの店でなければ食べられない品が、顧客を引き付けるのです。

話が冒頭に戻りますが、世の中は広いです。
刺身をウリにするお店ならば、少なくとも刺身がおいしいお店を回るくらいことが必要です。

同業者に学ぶ事はとても多いです。
ラーメン屋の店主が独立するまでに、数百閒食べ歩いたなんて話。一度は聞いた事があると思います。

刺身の美味しいお店として、自分のポジションがその業界でどの程度の位置にいるのか?
考えている経営者は少ないと思いますが、意識すると違う世界が見えて来るはずです。

また、経営は商品だけではない。という事も重要です。
商品だけが良くても倒産してしまうお店が後を絶たないことは、感覚的に分かると思いますが、お店の雰囲気、スタッフの対応、料理以外にも複数の要素で、そのお店が流行るかどうかが決まります。

同業者の所を回る際には、商品だけではなくそういった所もチェックしたいものですね。

この記事を書いた人:杉山善昭

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