ビジネスは誰もが知っているあのゲームと似ている
世の中の流れが加速度的に速くなっている現代。
今まで一世を風靡していたものが、インターネットとシステムのおかげで一夜にして逆転してしまうことは珍しくありません。
こんにちは業務改善コンサルタントの杉山善昭です。
今回はそんな話をしますね。
個人間でモノを売買する代表格と言えば、長きにわたってヤフオクでした。
しかし、メルカリが世に出てあっという間にヤフオクを逆転してしまいました。
この話。ネットの世界だけではありません。
最近でこそマクドナルドは多少業績が回復していますが、そもそもの凋落はコーヒーです。
マックはかつて喫茶店からコーヒー客を奪いました。
しかし、その黄金時代は短かった。
マクドナルドからコーヒー客を奪ったもの。それはコンビニ。
マクドナルドはコーヒーを粗利を上げる手段として使っていました。
一方コンビニは、コーヒーを集客手段として使いました。
コーヒーで利益を出さなくても客寄せパンダ的に使えればよかったのです。
まぁそうは言っても、コーヒーの原価なんてたかが知れていますから赤字にはなりませんが。
この客寄せパンダ的な商品を作られると、本業でやっている事業者はたまりません。
客寄せ商品なんてなんでもできてしまいます。
例えば、スーパーや病院の敷地内にコインランドリーを併設してはどうでしょうか?
コインランドリービジネスで利益を出す必要などありません。
洗濯ついでに本業のお店に来てくれれば良いのですから。
ほとんど原価でもOKです。
近隣でコインランドリーを本業でやっている人はたまったものではありませんが。
コーヒーの話に戻れば、コンビニの後にスタバやドトールができて、マクドナルドは完全にコーヒーのイメージが無くなりました。
慌ててコンビニ並みに価格を落としましたが、時すでに遅し。
マクドナルドは戦略を見誤って、低価格客も高価格帯客も失ったのです。
さてコーヒーを飲みにマクドナルドに行くという文化が消えました。
かつて流行ったものが、カンタンに消えてなくなるのです。
それはまるでオセロのように。。。
新規の技術やサービスは、既存のものをあっという間に駆逐する力を持っています。
私が行っている不動産業。
以前私は、いわゆるエンドユーザー向けの業務をしてきました。
しかし、不動産情報のデーターベース化が進めば仲介手数料の価格競争が激しくなり、エンドユーザー向けの業務は今の規模の10分の1程度に縮小してしまうことを予想していました。
その可能性を強く感じたので、エンドユーザー向け業務から方針転換しています。
これで安泰という訳ではありませんが、今後もよりニッチな業務にアジャストし続けることでしょう。
例えば、住宅の設計業務。
AIの普及もありますから、敷地の寸法と希望する間取りなどを入れれば、瞬時に10万通りのプランから選べる時代がもうすぐそこに来ています。
家を売りたいから設計料ゼロ。なんてハウスメーカーが出てくることは簡単に予想されます。
挙げればキリがありませんが、黒だったオセロが白になってしまうことは、ちっとも珍しいことではありません。
サバイバルの激しいビジネスの世界。
対処法は1つです。
「他社のフロント商品に使われない、唯一無比のメインの業務を作る」
ことです。
そういう意味では本業で食えている内に、時代に合った違う業務、業態を見つけること。
つまり多角経営が必要と言えます。
ビジネスは結局、困っている人をどこで見つけて、どんなサービスを提供するか?
という点に尽きますから、業種業界が変わっても基本は同じです。